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#02 束の間

束の間について考える













YOchair



束の間の休息。ほんの少し気を抜ける短い時間。 ふとした拍子に訪れる小さな束の間もあれば、意図的に作り出す束の間もある。どこか忙しない現代の中では気を抜ける時間は非常に尊い気がする。この尊い時間がもたらすものは非常に大きい。思いがけないアイデアを思いついたり、絡み合っていた問題が解決したり、多大なメリットが偶発的に発生する。誰かからすれば立ち止まっている時間かもしれないが、こういった時間は非常に貴重である。


ライフワークという言葉が浸透してきた昨今、 自分自身のライフスタイルを見つめ直す良いところもある反面、そういった言葉に意識を向ければ向けるほどライフとワークを意識し、各々のバランスを考えてしまう感覚もある。こういった現代では余計に束の間を作り出すのが難しい。だからこそ新ためて気を抜ける時間の作り方を考えても良いのかもしれない。


動かないもの、苔

nasa、星



束の間のアップデートとYOOL


アフォーダンス的に束の間を作れないか。


リモートワークなど家の中での行動やレイアウトに変化が見られている。

家の中に仕事が加わることでこれまでの用途と異なる部屋が生まれたり、作業環境を作ったり、

はたまた場所が取れず生活とワークが融合する空間ができたり。こういった自宅での過ごし方に変化は仕事へのアクセスのはやさを持ち合わせる反面、自宅での休息の濃度が薄まった気もする。

我々もまさにそういったライフワークが変化がもたらしたライフスタイルブランドで、新しいライフスタイルに適応するための反応でもある。最初は座ると言う休息に欠かせない行為について考え、制限された空間の中で、自分の空間を作り出す装置としての役割を担うものを作れないかといった思考だった。

必要な時に展開する「家の中にある家」「第二の家具」「移動できる場所」「バッグから取り出せるライフスタイル」といった視点。自然に束の間へ誘導できる装置としてまずはノックダウン式で折りたたみ式のひとりがけのアクセントチェア「YOchair」を作ったのが始まりだった。

無意識下で休息を作り出す装置は日常に沢山転がっている。自分なりのトリガーを見つけることで、束の間をアップデートすることでちょっと良い日常が始まるかもしれない。




YOchair


束の間 casestudyへ続く(11/15より)





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